ナイーヴ通信

繊細で敏感すぎる男の日常や考えていること、好きな物について語るブログ。ゲームと書籍をこよなく愛す。ちなみに氷河期世代の非正規労働者。

ページをめくる手が止まらない!男同士のラブが満載の「聖なる黒夜」を読んだ。

こんにちは!ナイーヴです。

最近、仕事の時間以外はずっと読書をしています。

ゲームも(あまり)せず、ブログも書かず・・・。

自分って本当に一つの事しかできないタイプなんだなぁ・・・、と。

切り替えがうまく出来ないんですね。

ずっと同じことばかりしてしまう。

で、1月下旬くらいから今日までで、文庫本を3冊読みました。

本を読むのが遅い僕からしたら異例の速さ!

今は4冊目に突入しています。

通常は文庫本1冊読むのに3週間くらいはかかってますからね。

で、今回はページをめくる手が止まらなかった小説について書きたい!

それが、こちらの小説。

 

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「聖なる黒夜(上)(下)」(角川文庫 柴田よしき著)

 

この小説、ページ数が多くかなりのボリューム。

上巻は668ページで下巻は580ページ。

少しでも空き時間があると、手にとってしまうというほどのハマりようだった。

 

どんな小説?

あらすじをざっくりと説明する。

 

ヤクザである韮崎誠一(にらさきせいいち)が何者かに殺害された。

その事件を担当することになったのは、警視庁捜査一課の麻生龍太郎という男なんだけど、麻生は事件の容疑者である山内練(やまうちれん)のことが気になって気になって仕方がない。

というのも、その山内はかつて自分が、ある傷害事件で逮捕した男だったからだというのもあるけれど、何よりも山内の変わりようが異常だったからだ。

昔は気弱で泣き虫の真面目な大学院生だった山内だが、今はヤクザである韮崎の愛人(!)。

そして、口調はべらんめぇ調になってるわ素行は悪いわで、一体山内に何があったのっ!

この小説はサスペンスなんだけれど、犯人よりも山内の過去が徐々に明らかになっていくところが大変興味深かった。

そして、この小説の1番の特徴というか読みどころは、なんと!

麻生と山内のボーイズラブの部分なのだ!

 

警視庁捜査一課の刑事とヤクザの愛人とのラブ。

しかも同性愛。

その設定がなんとも衝撃的だった。

ノンキャリアながらもその若さ(多分30代後半)で警部の地位を手に入れた男が、ヤクザの愛人と良からぬ関係に堕ちていく・・・。

人が堕ちていく映画や小説が結構好きだなんて、僕ってどこか歪んでるのかしらん。

 

で、この小説のボーイズラブの部分は、麻生と山内だけではない。

麻生と同僚刑事である及川。

この二人も過去にチョメチョメがあったのだ!

そして山内と及川にも!

もうムチャクチャだよね。

この、ゲイはいるわ、バイはいるわの男同士のくんずほぐれつの肉体関係。

 

でも、それぞれがこういう関係になったのには、深〜い思惑やら心理があったわけで。

ただ単に、男同士で乱行させとけば面白いだろというのではない。

詳しいことは省略するけど(というか僕の拙い文章では書けない)、読んでてジーンときた。

もう、男同士だとか女同士だとかそんなのどうでもいい。

陳腐だけど、人が人を想うのに性別は関係ないなと思った。

 

ただこの小説は同性愛要素が苦手な方はご遠慮頂いた方がいいかと思う。

性描写が結構多かったし、レビューを見てみると、

「私には性描写がキツかった・・・。」

という人が少なからずいたからだ。

ちなみに僕は全然平気だった。

「ほぇ〜。」

と思いながら読んだ。

 

サスペンス部分に関しては、特に意外性というものはなかった。

それなりに筋は通っていたし、破綻している箇所もなかったので、まあまあといったところ(←何様だよ)。

 

何はともあれ、これが男女間の恋愛だったら、ここまで心にグッとくるものはなかっただろうなと思う。

男同士の想いを題材にしているからこそ、ここまで傑作になったのだろう。

 

はぁ〜。

もう性別なんてどうでもいいよ・・・。

興味があったら一度読んでみてくれ!

 

 

 

 

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